セミロングの黒髪に紺色のセーラー服を着た少女が刀を使って戦っていた。彼女の名は大和撫子。学校の生徒であり番人だ。

他校の不良軍団が一斉に襲い掛かるが、撫子は刀で一網打尽にした。
「どうする?まだやるの?」
撫子は不良軍団に問いかけると彼らは一斉に逃げ出した。

それをテレビで見ていたダムは満足そうにしていた。
「やっぱかっこいいな撫子は。来週も学園刀楽しみだぜ!」

そう、これはアニメのワンシーンで「学園刀」というタイトルの作品で学校の生徒であり番人でもある大和撫子が校内のトラブルを解決したり時に襲い掛かる敵と戦う学園アニメだ。放送されるや否やたちまち人気に火が付き、関連商品は飛ぶように売れ、コスプレ人口も多い。ダムも撫子に魅了された一人だ。

そんな中ダムはとある場所に出かけた。
「撫子レイヤーいるといいな。友達のいない俺にはレイヤーこそ唯一友達になれるチャンスだ。」

一方サニーはいつものように街を巡回していた。すると公園で男が暴れてると連絡を受け、駆け付けると一人の男がやけになって暴れていた。サニーは男を落ち着かせると事情を聴いた。

「俺はダムといって。コスイべが開催されてる公園で撫子レイヤーとつながりたかったんだ。けど俺が声掛けたら拒絶反応されて追い返されて誰からも拒絶されるなら全てを壊したかったんだよ。どうせてめえも俺が気に食わねえんだろ?だったら道連れだ!!」
ダムは再び暴れようとした。サニーは彼を再び落ち着かせようとすると撫子コスのレイヤーが現れた。

「あたしがこんな対応しなければこんなことにはならなかったの。」
サニーはレイヤーから事の発端を聞いた。

「あたしはレベッカという名でコスプレを楽しんでいたんだけどあるイベントで一般の人から性的な被害を受けて一時は引退も考えたの。でもこんなことで引退するのは嫌でまた街中や公園のイベントで誰でも関係なく楽しませたい一心で筋トレで自衛策取ったうえで復帰したけど声かけてくれた彼が引退寸前に追い込んだ奴と姿が似ていたものだからそれで拒絶反応が起きてしまったの。」
話を聞いたダムは自分が嫌われてるのではないことに気づき、安心した。

「てことは別に俺が嫌だったんじゃなかったんだね。」
「もちろんよ。学園刀を愛してくれるなら一般もレイヤーも関係ないさ。」

「俺はダムというんだ。」
「私はレベッカよ。」

二人が意気投合すると突然悲鳴が聞こえた。3人は声がした方向を見るとそこにはカメラを持った一人の男がレイヤーに性的な撮影をしようとしていた。ダムとレベッカが男を取り押さえるとサニーは男に手錠をかけ、その場で逮捕した。しかしダムも公園で暴れたことから一緒に連行されることになってしまう。

「罪を償ったらまた会いたいよ。」
「その時まで絶対待ってるから。」

その後ダムは厳重注意で保釈され、もう一人の男は家宅捜索の結果猥褻写真が続々と発見され、裁判の結果重い刑罰が下されたようだ。

終わり

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